今回は2つの同じばねを縦につなげたとき、横につなげたときに、ばねののびや長さがどうなるか、フックの法則(ばねののびはばねに加えた力に比例する)を利用して考えていきます。
2つのばねののび 問題の考え方
2つ以上のばねがある問題では、それぞれのばねにかかる力に注目して解くのがポイントです。100gの物体にかかる重力の大きさを1Nとするとき、次の問題を考えてみましょう。
ばね2つとおもり1つを縦につなげるとき(直列つなぎ)
1Nの力で引くと1cm伸びるばねA、ばねBがあります。下の図のようにこれらのばねは2つつなぎました。ばねAとばねBののびはそれぞれ何㎝になるでしょうか。なお、このときばねの重さは考えないものとします。

このときばねAにもばねBにも1Nの力がかかっているので、どちらも1㎝伸びます。
答え ばねA 1㎝、ばねB 1㎝
ばね2つとおもり2つを縦につなげるとき(直列つなぎ)
このばねを2つつなげて、さらにおもりも2つつり下げたときのばねののびを考えます。
ばね2つ+おもり2つをつなげる
1Nの力で引くと1cm伸びるばねA、ばねBがあります。下の図のようにこれらのばねをつなげて100gのおもりを2つつるしたとき、ばねAとばねBののびはそれぞれ何㎝になるでしょうか。なお、このときばねの重さは考えないものとします。

ばねを2つつなげておもりをつるしたとき、ばねAにもばねBにもおもり2つ分の力が加わっています。
おもり2つ分は200gでばねを2cm伸ばすので、ばねAもばねBも2㎝伸びます。
答え ばねA 2㎝、ばねB 2㎝
ばね1つ+おもり1つを2つつなげる
1Nの力で引くと1cm伸びるばねA、ばねBがあります。下の図のようにばねとおもりをつなげたとき、ばねAとばねBののびはそれぞれ何㎝になるでしょうか。なお、このときばねの重さは考えないものとします。

上の図のように「ばね1つおもり1つ+ばね1つおもり1つ」の場合は、ばねAにはおもり2つ分の力が加わりますが、ばねBにはおもり1つ分の力しか加わっていません。したがって、ばねAは2cm、ばねBは1cm伸びます。
答え ばねA 2cm、ばねB 1cm
ばね2つを横につなげたとき(並列つなぎ)
同じばねを横につないだ場合は、どちらのばねにも同じ力がかかっていると考えます。(異なるばねが同じ長さになった場合は、均等には力がかかりません。)
同じばね2つ+おもり1つ
1Nの力で引くと1cm伸びるばねがあります。同じばねを2つ下の図のようにつないで100gのおもりをつり下げたとき、ばねは何㎝伸びますか。

1人では重い荷物でも2人で協力して持てば楽になるように、これら2つのばねにかかる負担(力)も減るとイメージできそうです。
この場合どちらのばねにもおもりの半分の力が加わるので、ばねののびは1つのばねにおもりを1つつり下げたときの半分になり、1÷2=0.5㎝になります。
答え 0.5㎝
上の例ではおなじばねを2本並列につないでいますが、3本だったら加わる力も3分の1に、ばねののびも3分の1になります。
ここまでの解説ではばねの「のび」だけを考えましたが、ばねの長さを求めるときはもとのばねの長さ(自然長)をたすのも忘れないように注意しましょう。
【問題編】ばねを2つつなげたとき、ばねののびや長さを求めてみよう
問 下のグラフはあるばねに加えた力とばねの長さの関係を表したものです。このばねを使った次の問いに答えなさい。ただし100gの物体にかかる重力の大きさを1Nとし、ばねの重さは考えないとします。

(1) 下の図のようにばねをつなぎ、おもりをつり下げると、ばね全体(ばね2つ分)の長さは何cmになりますか。

(2) 下の図のようにばねをつなぎ、おもりをつり下げると、ばね全体(ばね2つ分)の長さは何cmになりますか。

(3)このばねを使って、 下の図のようにおもりをつり下げると、ばねの長さは何cmになりますか。(棒の重さは考えないとします。)

まとめ
同じばねを使っても、ばねを縦につなげるとき、並べてつなげるときではかかる力が変わり、ばねののびや長さが異なってきます。それぞれのばねにかかる力を考えることで問題が解きやすくなります。ばねの「のび」と「全体の長さ」どちらを問われているのかにも注意してください。



