中1理科のいろいろな物質の単元で出てくる「密度」とは、物質1cm3あたりの質量(g)を表したものです。同じ量でも重いもの、軽いものがありますよね?密度が大きいものほど、量が少なくても重たくなります。この密度は物質によって決まっています。
密度ってどうやって計算するのかわからない!という人のために、今回密度の計算方法について解説、練習問題も準備しました。解説と練習問題で、密度の計算をぜひマスターしてくださいね。
密度の公式
物質の密度(g/cm3)は質量(g)を体積(cm3)でわって求められます。
$$密度(g/cm^{3})={物質の質量(g)\over 物質の体積(cm^{3})}$$
質量は天びんで測定する量で、gやkgの単位が使われます。場所によって左右されません。(重さは重力によって変わります。)
もし密度の公式を忘れてしまっても、問題文に単位が書いてあればそれを参考にして密度を求められます。
単位に注目して「g/cm3」と書いてあれば、g÷cm3の順で計算すると求められます。
10cm3で4.2gの物質がある。この物質の密度は?
→g÷cm3の順だから、4.2(g)÷10(cm3)で求められる。
この考え方は速さや圧力の計算でも使えます。(単位が「○/□」なら、「○÷□」の順で計算すればOK!)
密度は物質によって決まっています。水の密度は1g/cm3です。氷が水に浮くのは、水より氷の方が密度が小さいからです。
密度の計算方法(例題)
密度の計算の例題で、解き方を確認していきましょう。
例題1 密度を求める計算
質量が158gで体積が20cm3の物質がある。この物質の密度は何g/cm3か求めなさい。
密度は質量(g)÷体積(cm3)で求められます。
$$158÷20=7.9$$
よって\(7.9g/cm^{3}\)となります。
例題2 体積を求める計算
密度2.7g/cm3の物質がある。この物質が質量81gあるときの体積が何cm3か求めなさい。
密度は1cm3あたりの質量(g)を表しているので、体積は質量(g)÷密度(g/cm3)で求められます。
$$81÷2.7=30$$
よって\(7.9g/cm^{3}\)となります。
例題3 質量を求める計算
密度0.92g/cm3の物質がある。この物質の体積が50cm3あるとき、質量が何gになるか求めなさい。
密度は1cm3あたりの質量(g)を表しているので、質量は密度×体積で求められます。
$$50÷0.92=46$$
よって\(46g\)となります。
【問題編】密度の計算問題
問1 体積が50cm3で、質量が445gの物質がある。この物質の密度は何g/cm3になるか求めなさい。
問2 密度0.9g/cm3の物質がある。この物質の体積が45cm3のとき、質量が何gになるかを求めなさい。
問3 密度2.7g/cm3の物質がある。この物質が質量540gあるとき、体積が何cm3になるか求めなさい。
問4 エタノール200mLの質量を求めなさい。ただしエタノールの密度を0.79g/cm3とする。
問5 金5cm3(密度19.3g/cm3)、銀10cm3(密度10.5g/cm3)、鉄12cm3(密度7.9g/cm3)がある。金、銀、鉄を質量の大きい順に並べなさい。
まとめ
密度の計算方法はマスターできたでしょうか?密度(g/cm3)とは1cm3あたりで質量が何gになるかを表したもの、ということを理解できれば、密度を利用して質量や体積も簡単に求められます。
中学生なら各物質の密度まで覚える必要はありませんが、水の密度は1g/cm3、氷は水より密度が小さいことぐらいは頭に入れておきましょう。